京都農販日誌

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露地野菜嬉しい想定外

2018/06/15

数年前の京都市内 九条葱がマルチなどを使って周年栽培されるようになり、京都では土地が限られている為水田や他の路地物、緑肥等の転作もせずに植付け続けて疲弊している圃場が何カ所もありました。

土つくりには牛糞堆肥、鶏糞堆肥、腐植を含まないのでECや硫酸カリ、硝酸根等が溜まりに溜まり強い酸性土壌に活性アルミナは流れ出て根は障害をうけ、スギナが繁茂する。

いわば人災での荒地が多く見られる。

発根は弱い為葉を作るのに逆に強い肥料に頼らざるを得ない。 逆効果。 

どんどんたまっていく硝酸、硫酸(根こん)バランスをくずした土壌バランス。 

採用した肥料設計は発根を強く、土壌の物理性 化学性 生物性を取り戻すシンプルな設計 

腐植の補給に廃菌床(強力な土壌改良効果を望める)

マッシュORG


 

地力薬師くん 

あとはpH等の緩衝性をあげる組み合わせとNPKを最低限投入。 

すると何年かたって同地域の路地葱の圃場にうれしい誤算がおきました。 


今月、訳あって葱のサンプリングに京都府内を走らせているとその市内のエリアで面白い現象を発見しました。

写真左が水稲あとの新規圃場 右が何年か作付けしつづけた、要するに先ほどの設計をつづけた圃場。

定植時期、苗の状態、土質、水はけ等の条件はそろっていました。

(農研機構 日本土壌インベントリー)

まだまだ発根して欲しいが格段に良くなっている根の量。

連作を薦める訳ではありませんが、こういう結果も出たという事。廃菌床が持つ地力窒素が上手くハマった事やCEC、化学性が改善されている事も影響しているんでしょうが、肥料を売る側には嬉しい誤算でした。 

土壌にとってこのように発根を促進させる地力ある土壌を作る肥料設計をしつつ、緑肥や水稲などでしっかりとクリーニングし休ませてやる。 そんな使い方が出来れば野菜の作りやすい畑がたくさん残るかもしれませんね。

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