京都農販日誌

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京都産業21の「企業の森・産業の森」推進事業Ⅱに採択されました

2021/07/20

公益財団法人京都産業21の「企業の森・産業の森」推進事業補助金で「土壌生物性の評価機構を取り入れた農業生態系管理の民生サービス化」というテーマで採択されました。

今回の事業は京都産業21の「企業の森・産業の森」推進事業に採択されましたの記事で紹介しました「京都府で地域の微生物の活用によるネギの周年栽培の農薬散布の大幅削減と秀品率の向上の栽培体系の確立を目指す」のテーマの続きの位置付けになります。

※前回の事業では弊社が代表企業でしたが、今回の事業では事業の構成企業になります。



前回の事業では、弊社が推奨する基肥設計で栽培した際に秀品率が向上しつつ、農薬防除の回数を削減したほ場で、サンリットシードリンクスさんの所有する土壌微生物叢の構造・機能を解析する解析技術(東樹宏和京都大学准教授の研究成果)で要因を探索し、他のほ場で活用する事を目的としていましたが、良い意味で予想を超えた発見が相次ぎ、今回の事業である「農業生態系管理の民生サービス化の確立」を目指す事になりました。

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前回の事業で得られた大きな事としまして、

・堆肥による土作りのみで、土壌の三要素の一つである生物性の改善を行う事が出来そうにない

→三要素の物理性と化学性は施肥である程度改善できる

※上記内容は当事業に協力頂いている生産法人様に向けて栽培の検討会の形式で発表しました。

㈱京都農販・サンリット・シードリングス㈱ ネギ栽培検討会第一回を開催しました



・育苗時の培土の生物性を整えると生育の向上が顕著に現れる

→夏季の高温時の育苗で高温ストレスに弱いネギの品種が消える事なく生育をした

㈱京都農販・サンリット・シードリングス㈱ 育苗試験の途中経過

等がありました。


サンリットさんの有する生物性を解析し調整する技術は日本に限らず、世界中の栽培者にとって絶対に必要な技術であることを前回の事業で確認しました。

今回の事業では、京都に限らず、各地で活用できるように土壌の解析と技術開発を進め、農業という産業の利益率を高めつつ、環境負荷の少ないサービスの確立を目指します。



弊社の当面の活動は各地の土壌の生物性の向上の為に、畑周辺の生物性の調査を行います。

菌を深く理解するために山の土の菌の調査をしています

ORG菌jizo株の菌接種試験を行いました


余談ですが、

弊社が推奨している施肥設計の一つのマッシュORGというキノコの培地由来の良質堆肥がありますが、この堆肥のコンセプトが、目指したのは森の土です。

マッシュORGのカタログのPDF


当事業で生物性の調査の為に森林に頻繁に入るようになり、森林の土を調査し、土を更に学ぶ機会が増えました。

今回の事業を介して、マッシュORGを含め、弊社の堆肥の向上を目指します。

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