京都農販日誌

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ECメーターを使って

2015/10/09

圃場で調子の悪い場所があるから良かったら見に来てほしいと依頼を頂きました。

除草剤かなという事も言われてました。

この圃場では定植時に粒剤散布で発芽阻害するタイプの粒剤を使用。 

これから発芽しようとする雑草の発芽直後の根にダメージを与えて雑草の生育を阻害します。


この手のタイプの除草剤は登録作物の使用可能時期には多少のダメージ(生育に殆ど差が出ないほど)はあるが雑草だけ抑えてくれますが、

植物の根を攻撃する事には変わりはないので誤って一か所に塊で落ちた場合生育が弱る(根がダメージを受けて停滞)という事は考えられるので、そんな感じかな!?と思って現場に入りました。

実はこの手のムラは良く見ます。

消去法で考える。


排水の問題では無さそう。 センチュウ等も栽培履歴から多発は考えられない。

肥料の撒きムラ。 これはうちの試験圃場でも経験済でよく起こる現象なので、もっていたECメーター(土壌のイオン濃度、肥料分を測るもの)で生育ムラ区間と良い区間、他にも一番新しく定植した区間の濃度を調べてみました。


生育良区

0.3 十分ではないが使用肥料が樹脂コートという事と、生育後半という条件ではこんなものだと判断。

ムラになっていた、株が生育しなかった場所の土

差はありませんでした。 この試験だけでは完璧ではないが、肥料ムラの可能性が大きく減りました。

新しく肥料を撒いた区間は0、4 リアルな差に計測の信頼度が上がりました。


生育中の圃場では時間との闘い。各ステージがあって今回は収穫時期にあった事もあり、ある程度のところで当てを付けて実行しないと結果を出すのに間に合いません。

100%ではないが今回はお聞きした話の内容も踏まえて除草剤当たりが前提で葉面散布で根を伸ばし追肥をする(時期的に肥料を与えた分勢い付く為)。残念ながら間に合わない株も発生するが収穫と同時進行で勧めてもらうのはどうかとお話しさせて頂きました。


こういう場合簡易計測器は結構役に立ちます。 土壌分析を機関に出しても結果が出るころには手遅れです。


この作業を一人現場で終えてからお客様とお会いしたので、近所の人が見たらなかなか怪しい姿だったと思います w


判断材料は多岐に渡り、意外な所に原因がある時があります。 びっくりするような時とか! 

現場で役に立てるにはこの積み重ねしかない筈。

相手は自然  先、長っ!とか思っています!


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