とらこ株式会社様で堆肥と酸素供給剤の有効活用についての話をさせて頂きました
とらこ株式会社様の社内研修の一環としてお話させて頂く機会を設けて頂きました。
お話させて頂きました主な内容は
・京都市内という土質条件が恵まれていない環境での堆肥の効かせ方
・年々大雨が多くなると予想される中での対策
の二点になります。
今回の話を元に秀品率の向上に貢献できましたら幸いです。
緑肥の可能性を探る
栽培環境の向上の一手として緑肥の可能性を感じている。
一般的に緑肥の活用といえば、作物の栽培が終わった後に畑を休ませる一環として緑肥を活用する。
緑肥を栽培するメリットとして、
※写真は緑肥のエンバク
緑肥は強い植物が多く、栽培しにくい環境でも力強く育ってくれる為、
栽培後に大量の有機物量の確保として株を土壌に鋤き込むことが出来る。
特にイネ科は根が力強く伸長するため、
緑肥を鋤き込んだ後に土がフカフカになっていることが多い。
農文協から出版されている新版 緑肥を使いこなす 上手な選び方・使い方 橋爪 健著の本に
緑肥のソルゴー(ソルガムやモロコシと呼ぶこともある)を育てると、土壌の団粒構造の形成を促進するといった意味合いの内容が記載されていた。
詳細は端折るけれども、
土壌をフカフカな状態にすることを目的とするならば、
ソルゴーでなくても他のイネ科の緑肥でも団粒構造の形成を促進できる。
栽培中に過剰に与えてしまった養分を緑肥が吸収して、
植物や土にとって有用な物質として還元でき、
土壌のクリーニング的な意味合いも大きい。
緑肥のデメリットは緑肥を栽培している間に、他の作物が栽培できなくなる。
休ませるはずなのに播種等の作業が発生することもある。
京都市内では上記のような乾燥すると土壌の表面が薄くヒビ割れする畑が沢山ある。
地域柄少ない面積で一定以上の収量を確保しなければならない状況から、
上の写真のような状況になっても畑を休ませずに栽培せざるを得ない状況になっている。
栽培と栽培の間に緑肥をかませば、
状況は好転することはわかっているけれども、
緑肥を栽培する程の畑がない。
昨年、上記のような状況の中で、
スギナが繁茂する程使い尽くした畑。 それでも休めない畑に。
— Kyoto-nouhan (@KyotoNouhan) 2018年6月12日
クリーニングしながら栽培するこの方法は思ってた以上にハマったようです。 #京都農販 #テマイラズ pic.twitter.com/zzVQF6wcys
ネギの連作の畑で苦肉の策で畝間で緑肥のマルチムギを育てる事で、
ネギの秀品率を上げつつ、栽培中に土の状況を向上することが出来た方がいた。
関西は土が硬いところが多く、
ちょうどネギの根元にマルチムギの葉の先端が揃うような栽培になり、
ネギとマルチムギが光の競合することがなく、
おそらくマルチムギが土を砕き、団粒構造の形成を促進したことで、
排水性を高めつつ、土に空気が入りやすい状態になったのだろう。
土に空気がしっかりと入ることで、
※この写真はイメージです。マルチムギとの混作の畑のネギではありません
発根が促進され、光合成、成長や免疫に関与する金属系の要素の吸収が活発になり、秀品率が向上する。
面白いことに全国各地で苦戦しているネギのアザミウマの被害が軽減したそうだ。
何故アザミウマの被害が減少したのだろう?と調べてみると、
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(通称:農研機構)の研究報告で、
作物とマルチムギとの混作で、アザミウマがマルチムギの方に寄り付き、
マルチムギの群生内でマルチムギの天敵である徘徊性のクモが増え、アザミウマを捕食したそうだ。
土着天敵を活用する害虫管理の最新技術 IPMに取り込むことが可能な土着天敵利用技術
アザミウマがネギではなくマルチムギに集まっていることがわかれば、
防除する時もマルチムギの方に重点的に薬剤を噴霧すれば良くなるので農薬の散布コストは軽減されるはず。
アザミウマは一般的に病原性微生物を媒介する昆虫として有名で、
作物はアザミウマの食害で出来た穴から病原性の微生物が侵入して病気が発症する。
今回紹介した栽培は土作りの苦肉の策でマルチムギを栽培したが、
嬉しい副産物として病原性微生物を媒介するアザミウマの防除にも繋がった。
アザミウマが近づかない事によって
微生物由来の病気の発症率も当然のことながら下がるので、
栽培者にとって緑肥が救世主的な存在であることは間違いない。
もしかしたらアザミウマ以外の厄介な害虫に有効な緑肥があるかもしれないと、
日々新しい緑肥について模索している。
その中で最近気になっている緑肥として、
タキイ種苗から販売されているペレニアルライグラスのアフィニティがある。
芝・緑化・緑肥 | 品種検索 | ペレニアルライグラス | アフィニティ - タキイ種苗
この緑肥にはエンドファイト活性があり、
エンドファイト活性がヨトウムシの食害を軽減させるのではないか?と期待している。
ただし、ゴルフ場で利用されている緑肥であるため、
栽培中の土壌では有効なのだろうか?
試さなければならないことが多くて日々勉強中。
読み物
グラスエンドファイトと天敵でヨトウの被害を減らせるか? - saitodev.co
イネ科緑肥の再考のアレロパシー編 - saitodev.co
発根に関することをまとめてみると - saitodev.co
全国各地のほ場巡回の前に行っている情報収集
ご縁から全国各地の畑に行く機会が増えてきて、
現地に行く前にインターネットで出来る限り多くの情報を得ることが出来ないか?
とここ数年模索していた。
その中でこれは確度が高いかもしれないというものを今回の記事で紹介する。
国立研究開発法人産業技術総合研究所のサイトが運営している
20万分の1日本シームレス地質図というWebサービスがあって、
例えば、畑で利用している水の水源である山にフォーカスしてみると、
https://gbank.gsj.jp/seamless/seamless2015/2d/index.html?center=33.2629,133.0820&z=12
このように地質が何であるかを把握することが出来る。
この情報に合わせて、
(株式会社誠文堂新光社 日本の石ころ標本箱 201ページの図を参考にして作成)
詳細は割愛するが、
火成岩の分類の表を合わせると面白いことが見えてくる。
一例を挙げると、
京都北部の舞鶴という地域の地質が特徴的で、
https://gbank.gsj.jp/seamless/seamless2015/2d/index.html?center=35.5523,135.3976&z=12
超塩基性の蛇紋岩で有名な地域で、
周辺には塩基性の斑糲岩で構成されている。
火成岩の分類の表から舞鶴市の大半の畑ではカリが不足しやすいと予想され、
実際に訪れ地域の方の施肥に対する意識を確認してみると、
他地域と比較してカリ肥料を非常に多く入れている傾向があった。
他にも興味深いことは沢山あったが今回の記事では割愛する。
今回紹介した内容はまだまだ確信がないものになるので、
新たなご縁で新しい地域に行く度にこの地図から得られる情報の精度を高めていく。
地質図から得られる情報からの解釈の精度が高まれば、
栽培を難しくしている天候が読めないであったり、土の中で施肥した肥料成分がどのように作用しているかであったりといった難解な要素の一つを削減出来るだろうと期待している。
追記
地質が周辺の水質に最も影響を与え、それを簡単に可視化出来るであろうものに温泉と名水があるので、
数年前から温泉巡りと名水散策を始めた。
写真の箇所は岐阜県の飛騨小坂の巌立峡ひめしゃがの湯の腐植酸鉄(Ⅱ)多めの鉱泉
読み物
高アルカリ性の温泉から土を考える - saitodev.co
関連記事
土壌の微生物にとっての餌とは何だろう?
秀品率向上の為に土壌の微生物を豊かにしよう。
このようなフレーズを良く見聞きし、土壌の微生物環境を良くする微生物資材というものが沢山ある。
その中で良く挙がるのが、
微生物の餌を与えて土壌で有用な微生物を増やそう
という肥料をよく見かける。
微生物を増やすこと目指す事は良いと思うのですが、
闇雲に土壌の微生物の為の資材を使うと、
微生物という目に見えないものなので費用対効果の判断が困難で知らない内に経費の無駄遣いということになりかねない。
そこで微生物資材を活用する前の参考になるように土壌の微生物についてまとめることにしよう。
はじめに栽培者が有用な微生物群に求めるものこととして、
・土がフカフカになること
・作物の栄養として与えた肥料がより効率的に効いてくれること
・作物が病気にかかりにくくなること
の三点ではないかと考えている。
土がフカフカになるということは、
バーク堆肥等で土の排水性や保水性が向上することを指しているので、
前回の腐植質の肥料を活用する前に腐植について整理しようで触れた
難分解性有機物である木材(リグニン質)の有機物が土壌の微生物によって分解されながら土壌粒子として混ざりあえば良いことになる。
リグニンが分解される過程で関与する微生物をイメージしやすくする為には、
キノコの栽培のノウハウが良い教科書となる。
キノコが後に腐植となるリグニンを分解する際、炭水化物からエネルギーを取り出して、そのエネルギーを元にリグニンを腐植酸へと代謝して土壌に蓄積させているだろうと考えられている。
キノコの菌床栽培のノウハウを見ると、
主栄養源はコメ糠、ムギ糠(フスマ)、トウモロコシ糠、小麦粉など
補助栄養源は貝殻、カルシウム塩、木酢液、ビール酵母粕等、pH調整や成長促進剤など
で構成されていることから、
土をフカフカにする為の微生物の餌として考えると、
穀物由来の炭水化物あたりになるだろうということが分かった。
リグニンは非常に壊れにくい有機物であるので、
分解には強力な作用を引き起こす事ができる銅のような各種微量要素が必要になるため、
糸状菌等の餌として銅、亜鉛や鉄のミネラルを忘れてはならない。
更にもう一点注意があって、
キノコは周辺に窒素分が多いとリグニンの分解が弱まってしまうので、
木質資材主体の堆肥作りで窒素分の補給として家畜糞を入れる慣習はNGとなる。
続いて、
肥料分が効率的に効いてくれたり、病気にかかりにくくなる為に微生物を増やす話題に移ると、
どちらも良く挙がる微生物として細菌のバチルス属(枯草菌)やラクトバチルス属(乳酸菌)、
糸状菌でいえば菌根菌あたりがいる。
※菌根菌は難解なのでここでは触れないことにする。
植物の根が枯草菌の仲間と共生すると微量要素の吸収促進や土壌の病原性細菌による病気の感染を抑制するという報告がある。
広岡和丈 植物の生育促進への利用に資する,枯草菌の転写応答機構の研究
土壌で活性があるか不明だが、乳酸菌には周辺の細菌の増殖を抑えるという報告がある。
乳酸菌バクテリオシン -探索から応用まで- 一般社団法人全国発酵乳乳酸菌飲料協会 はっ酵乳、乳酸菌飲料公正取引協議会
植物の根と枯草菌の共生で頻繁に見聞きするのが、
植物の根からアミノ酸等の栄養が枯草菌に渡され、
枯草菌は微量要素を植物の根に渡す
という内容だろう。
乳酸菌は糖を分解するということで有名であるので、
これらの細菌にとっての餌を考えると、
炭水化物(糖が直鎖状に繋がったもの)やタンパク質(アミノ酸が直鎖状に繋がったもの)
ということになる。
コウジカビ等に炭水化物やタンパクを分解して、糖やアミノ酸になってからはじめて細菌が利用するかもしれないけれども、
ここらへんの話は土をフカフカするの話と重複するので直鎖状のものでも細菌は利用できるとする。
今までの話で栽培者が土壌の微生物を豊かにする為に効果のある肥料というものがわかってきた。
土をフカフカにする糸状菌には米ぬかや魚粉等の食品残渣系の有機質肥料がある。
ここで微生物の餌という観点でオススメできる肥料を紹介すると、
サトウキビの搾り粕を酵母等によってアミノ酸に分解された黒糖肥料というものがあり、
アミノ酸以外に糖や微量要素を含んでいて、
土壌の微生物を活発にする起爆剤として活用できます。
土をフカフカにするところで触れた通り、
土壌の微生物にとっても微量要素というものが重要になってくるので、
事前に微量要素をふんだんに含む地力薬師を仕込んでおくことをオススメします。
最後に今回の話で一点程注意を記載しておくと、
土壌微生物に限らず、どの生物にも言えることで、
環境に一番合った生物が活発に増殖するということがあり、
栽培での有用菌に不利な環境であれば、
微生物の餌として与えた肥料も逆効果になってしまう。
特に病原性の細菌は排水性の悪いところで活発に動く傾向があるらしいので、
微生物の餌に頼る前に土壌の物理性を意識しておく必要がある。
土壌の物理性は下記の記事を参考に土壌に腐植を蓄積させることを最優先にする。
読み物
植物の根と枯草菌のバイオフィルム - saitodev.co
イネ科緑肥の再考のアレロパシー編 - saitodev.co
腐植質の肥料を活用する前に腐植について整理しよう
昨日、肥料関係の方と話をしていて、
腐植を与えたら土壌中の微生物の餌になり得るのだろうか?
という話題になった。
肥料を扱う者にとって腐植は難解なものであるが、
秀品率の向上の為の超重要な要素であるため、
この機会に腐植についてわかっていることをまとめてみることにする。
腐植を可能な限り正しく把握して使いこなすことで、
確実に秀品率が上がりつつ、諸々の栽培コストは削減される。
はじめに腐植について記載されている箇所から抜粋してみることにしよう。
腐植の説明をWikipediaから抜粋してみると、
/***************************************************/
腐植とは、土壌微生物の活動により動植物遺体が分解・変質した物質の総称である。広義には単に土壌有機物としてのそれを指し、狭義には腐植化作用と呼ばれる分解・重合を繰り返し経て生成された、暗褐色でコロイド状の無定形高分子化合物群(腐植物質)を指す。
/***************************************************/
と記載されている。
物事を正確に捉える為には狭義の腐植の方を重点的に見ると良いので、
広義の方の土壌有機物を狭義に分解してみると、
・非腐植物質(糖、タンパク質や脂肪等)
・腐植物質(フミン酸やフルボ酸でこちらが狭義の意味での腐植)
に分かれる。
非腐植物質は一昔前の用語で言うところの栄養腐植に当たり、
腐植物質が貯蔵腐植に当たるはずだ。
最近、腐植系の肥料の成分表で長鎖炭素化合物という記述を見かける。
長鎖炭素化合物は分子量が10000以上、炭素数にして700以上のものを指すので、
糖が直鎖に繋がったデンプンや植物繊維、アミノ酸が直鎖に繋がったタンパク質あたりが長鎖炭素化合物にあたり、
これもまた非腐植物質に当たるはず。
糖の大半はカロリーの貯蔵物質で、タンパク質は主に体の材料になるので、
非腐植物質は土壌の微生物の餌になると捉えて良いだろう。
これから本題の狭義の意味での腐植について見ていく。
フミン酸やフルボ酸の違いについてはここでは触れず、腐植物質と言えばフミン酸ということで話を進める。
図:藤嶽暢英 土・水環境に遍在するフミン物質の構造化学的特徴とその多様性 学術の動向 2016.2 51ページより抜粋
上記の図は土壌フミン酸の平均化学構造モデルなのであくまで推定ということで、
フミン酸を含む腐植酸自体が未知なことが多いという前提の元、
再びWikipediaからフミン酸の説明を抜粋してみると、
/***********************************************************/
フミン酸とは、植物などが微生物による分解を経て形成された最終生成物であるフミン質(腐植物質)のうち、酸性の無定形高分子有機物。狭義では、腐植土や土壌などにおいてアルカリに可溶で、酸で沈殿する赤褐色ないし黒褐色を呈する、糖や炭水化物、タンパク質、脂質などに分類されない有機物画分のことを指す。腐植酸とも言う。
/***********************************************************/
フミン酸を含む腐植酸は土壌の微生物によって非常に分解されにくく、地下水等を経て湖の底に堆積しやすい。
そのため湖の底から回収した泥炭系の肥料には高濃度の腐植が含まれているという謳い文句のものが多い。
上記のフミン酸の説明文の中に糖、タンパク質や脂質に分類されない有機物画分のことを指すことになっているので、
腐植物質が土壌の微生物の餌になるのでは?という当初の話題は、
腐植は土壌中の微生物の餌にはならないと返答することができる。
フミン酸の構造を眺めてみると、
化学でよく見かけるベンゼンという芳香族炭素化合物が大量に結合している構造になっている。
話を進める前にベンゼンを理解するための化学式の記述ルールを見ておくと、
By Jynto - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link
本来であればベンゼンは上記のようにC6H6の炭素化合物になるが、
C(炭素)とH(水素)は省略して良いことになっているので、
六角形の中に線が三本の形式で表現することができる。
ベンゼンの構造は安定で、安定が故に壊れにくい(≒分解しにくい)。
有機物の中でベンゼンを多く含む有機物を思い出してみると、
木の幹の主成分である
By real name: Karol Głąbpl.wiki: Karol007commons: Karol007e-mail: kamikaze007 (at) tlen.pl - own work from: Glazer, A. W., and Nikaido, H. (1995). Microbial Biotechnology: fundamentals of applied microbiology. San Francisco: W. H. Freeman, p. 340. ISBN 0-71672608-4このW3C-unspecified ベクター画像はInkscapeで作成されました., CC 表示-継承 3.0, Link
リグニンというベンゼンを含むフェニルプロパノイドが不規則?に結合したものか、
※六角形の中に丸の形もベンゼンを表す
※リグニンは茎葉にも蓄積する
ワインの赤い色で一躍有名になったポリフェノールがある。
※他に下記のタンニンも
リグニンの方に注目して、
リグニンは木材腐朽菌と呼ばれる糸状菌によって分解され、
ベンゼンを含むフェニルプロパノイドという小さな断片へと変わっていく。
※シイタケ等のキノコが木材腐朽菌に含まれる
断片化したフェニルプロパノイドをコウジカビ(アスペルギルス属)の仲間が吸着・代謝してより大きな化合物へと変えていくという報告がある。
KAKEN — 研究課題をさがす | 土壌腐植の恒常性を支える微生物の代謝と生態 (KAKENHI-PROJECT-26310303)
コウジカビは断片をより大きな腐植酸に変えていく過程で、
周辺の動植物遺体由来の有機物からエネルギーや材料を取りながら腐植酸に追加していくのだろう。
※コウジカビの仲間はフミン酸による抗酸化作用で増殖が活性化されたという報告もある
※農文協 作物はなぜ有機物・難溶解性成分を吸収できるのか 198ページの図を参考にして作成
フミン酸を含む腐植酸は土壌中にあるアルミニウムや鉄と結合しやすく、
土壌中でアルミニウムを含む粘土鉱物等と結合して蓄積されていくと考えられている。
アルミニウムと結合した腐植はより安定になり、
土壌の微生物による分解が更に遅くなりつつ、
腐植が持つ保肥力が増加する可能性があるとされる。
腐植物質と粘土を見ることで、
栽培者にとって良い土とは何だろう?とうっすらと見えてくるから面白い。
今回紹介した話を肥料で実現する為に検討したものが、
キノコの廃培地を徹底的に使いやすくしたマッシュORGと
マッシュORGを土と馴染みやすくする為の良質な粘土鉱物である地力薬師の併用になる。
これらの肥料の実例の記事は下記になる。
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