京都農販日誌

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砂地のデメリットと戦う

2016/07/13

京都にも海があります。



海の近くの砂地、正確には川の氾濫が起きた所に砂を持って来たという現場がありました。

自分の感覚では葱は水はけの悪い土より砂地の方が遥かに作りやすいと考えています。

ですが、、

今は適温に近いですがハウスなのであっという間に真夏は35℃以上、ほっておけば40℃迄上がります。

砂地なので保水性の劣るこの現場では土壌の乾燥状態になりやすいです。

葱で土壌が乾燥状態になれば発生すると言われているのが「カルシウム欠乏」

先端付近から黄色く変色してくる。 

これは土壌にカルシウムが豊富にあっても窒素が効きすぎる事でも発生します。

保肥力の乏しい砂地なんでついつい追肥をしっかり入れ続けてしまう。

そして灌水の量、回数も増えるので窒素が溶けるも早く、水溶性の窒素なら急激に吸収されてしまう。

結果、先焼けになる。

これを防ぐためには先ず追肥は置き続ける事は大事だが水溶性100%の窒素肥料等は使わず、急いでなければ有機質割合の高い有機化成等を使用する。 すると勢いよく窒素が偏って効くという現象は無くなる筈です。

あとは、カルシウムを運搬する為にも「根肥え」【カリ】も定期的に与えてやる根の浸透圧を高めて給水、給肥力を高めておく。

カリも偏ると他の養分の吸収を阻害するので実際使えそうなのはこのあたり。

S×P42号 葉面散布、流し込み使用

他にもバランスを採る為に定期使用したい肥料もありますが、

細かい舵取りを必要とする砂地の真夏の時期あとは、少量多回数での灌水で湿度に気を付ける。

葉の気孔を開かす為には温度と湿度の関係性が出てくるんで!


目指すところはどんな環境でも向かっていける舵取り技術のマスターだと思います。


でも土のポテンシャルを上げてく、もしくわ使える資材を上手く利用するのも大事だと思います。

土壌の乾燥で根を焼いても葉先は飛びますからね!!




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