京都農販日誌
ことねぎ会様で農薬使用の注意点と冬のネギの秀品率の向上の話をさせて頂きました
2019/11/12
ことねぎ会様から冬のネギの秀品率の向上の話の依頼があり、農薬使用の注意点から冬の栽培で意識したいことの話をさせて頂きました。
今回の話で一番注力を注いだことが、皆さんの持つ殺菌剤のイメージと各殺菌剤の作用機構の認識のズレや、土壌消毒の有効範囲の認識のズレの話から、殺菌剤や土壌消毒に過度な期待をしていないか?ということを認識して頂く内容とさせて頂きました。
なぜこの話をしたかったのかというと、
過度な期待をしてしまうと、本来ならば予防で回避できたところを、症状が悪くなるまで何も対処せず、発病してから殺菌剤を使用してほとんど効かなかったということになります。
他に土壌消毒で消毒出来たと思っても実は思った程の効果がなかった場合、土壌の病害虫は土壌消毒に対して耐性を得たから効かなかったんだと諦めてしまうけれども、実は他にも対処方法があり、そこに注力を注げなかったとことが発生します。
これは農薬の過剰使用に繋がり、しかも農薬をドブに捨てるといった経営上の非常に大きなロスに繋がり、利益率が下がり栽培者が作業量の割に報われないという現状を生み出すことに繋がります。
少しでも皆様の秀品率の向上の為にも、今こそ農薬に対する期待を下げて、その分を秀品率の向上に当てつつ予防に努め収入を増やしてほしいという思いがあります。
他にはネギ定植時の株間を5cm程余裕を持って定植したにも関わらず、秀品率が向上して収量が例年通り且つ病気の発生率が減ったので農薬の使用量が減ったという事例も紹介させて頂きました。
今回が皆様の秀品率の向上に少しでも貢献できれば幸いです。