京都農販日誌

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酸素剤2 (湿害とは酸欠害)らしい

2015/06/30

水は植物の生育にとってなくてはならないもの。萎れ、光合成の低下、最後には枯死します。 でもその水分が多いと湿害になり萎れ、黄化、根グサレを起こして酷ければ枯死します。

じゃあ水が根の周りに多いから良くないのかというとそうではないです。 水耕栽培は水がずっとあるにも関わらず元気に収穫まで育ちます。

何が違うかというと『酸素があるかないか』  小学生の頃捕まえてきた魚を水槽に入れて飼ってたら1週間もせずに死んでた記憶があります。

でも中学生位になって少し知恵がついてエアーポンプを設置したら『あっ、酸素あったら死なへんねや!』みたいな事がありました w

水の中に十分な溶存酸素量があれば作物も水中生物も(根の発達する場所は変わるが)成長していくようです。

前回の話 そもそも湿害の多くは

(長雨や台風で酸欠になり嫌気性生物が活発な状態)

こんな酸素の少ない状態だと嫌気的呼吸が行われ有毒な『エタノール』なんかが大量に作られて根グサレを起こし水があるのに萎れてきます。 そこに前回の話の悪い病気を拾ったりして最悪の状況になっているのを何度も見たことがあります。


土壌中の酸素は大気中の酸素が土の隙間を縫って土中に入り込んだものだそうです。


そして高温期、地温上昇すると(地温の上がりやすい位置、20cm位に根がある為)根は酸素の吸い上げが、例えば10℃上がる毎に2倍になり、土中の溶存酸素量を低下させるようです。

長雨での停滞水で酸素がなくなり、さらに翌日の温度が急上昇するとますます酸素が不足するのが良くわかります。

停滞水を作らないような圃場の整備は大事だと思いますが、簡単に出来ない場合もあるので酸素剤を使うという選択はあると思っています。

酸素剤3へ続く


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