お役立ち農業辞書
土に団粒構造を形成させるためには
土壌の物理性を向上させるためには,土の団粒構造の形成が必要です。
では,土はどのようにして団粒構造を形成していくのでしょうか。
団粒構造の形成は下の画像のように,植物の根が土の塊を貫通することから始まります。
植物の根は,土の硬い方へ硬い方へ向かう性質があります。
土の塊が植物の根によって砕かれ,再び大きな塊にならないことで徐々に土が細かくなります。
特にネギやトウモロコシのような単子葉植物で顕著に細かくなります。緑肥でソルゴーを植えるのはこういう理由もあります。
また,根が土の塊を貫通すると,中にあった鉱物が空気に触れ風化します。
この風化した鉱物と,土壌の微生物によって分解された有機物などが合わさり団粒構造が形成されます。
まとめると,土の団粒構造の形成には,材料となる有機物(植物性繊維や微生物の死骸由来のタンパク質,有機酸等),有機物を分解する微生物の働き,植物の根の働きなど,さまざまな要素が必要なのです。