京都農販日誌
全国各地のほ場巡回の前に行っている情報収集
2019/04/13
ご縁から全国各地の畑に行く機会が増えてきて、
現地に行く前にインターネットで出来る限り多くの情報を得ることが出来ないか?
とここ数年模索していた。
その中でこれは確度が高いかもしれないというものを今回の記事で紹介する。
国立研究開発法人産業技術総合研究所のサイトが運営している
20万分の1日本シームレス地質図というWebサービスがあって、
例えば、畑で利用している水の水源である山にフォーカスしてみると、
https://gbank.gsj.jp/seamless/seamless2015/2d/index.html?center=33.2629,133.0820&z=12
このように地質が何であるかを把握することが出来る。
この情報に合わせて、
(株式会社誠文堂新光社 日本の石ころ標本箱 201ページの図を参考にして作成)
詳細は割愛するが、
火成岩の分類の表を合わせると面白いことが見えてくる。
一例を挙げると、
京都北部の舞鶴という地域の地質が特徴的で、
https://gbank.gsj.jp/seamless/seamless2015/2d/index.html?center=35.5523,135.3976&z=12
超塩基性の蛇紋岩で有名な地域で、
周辺には塩基性の斑糲岩で構成されている。
火成岩の分類の表から舞鶴市の大半の畑ではカリが不足しやすいと予想され、
実際に訪れ地域の方の施肥に対する意識を確認してみると、
他地域と比較してカリ肥料を非常に多く入れている傾向があった。
他にも興味深いことは沢山あったが今回の記事では割愛する。
今回紹介した内容はまだまだ確信がないものになるので、
新たなご縁で新しい地域に行く度にこの地図から得られる情報の精度を高めていく。
地質図から得られる情報からの解釈の精度が高まれば、
栽培を難しくしている天候が読めないであったり、土の中で施肥した肥料成分がどのように作用しているかであったりといった難解な要素の一つを削減出来るだろうと期待している。
追記
地質が周辺の水質に最も影響を与え、それを簡単に可視化出来るであろうものに温泉と名水があるので、
数年前から温泉巡りと名水散策を始めた。
写真の箇所は岐阜県の飛騨小坂の巌立峡ひめしゃがの湯の腐植酸鉄(Ⅱ)多めの鉱泉
読み物
高アルカリ性の温泉から土を考える - saitodev.co
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