京都農販日誌

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対黒腐菌核病

2016/01/05

黒腐菌核病という病気があります。



写真(ルーラル図書館より引用)

本病発生が問題となるのは低温期(12月~翌2月)  葉先から灰白色に枯れて生育が次第に悪くなり、症状の進んだ株は枯れる。

軟白部が黒変して腐敗し、ゴマ粒状の菌核が多数形成される。

冬の時期なので地温が低く、生育も基本的にはし難い為に葉は黄化しやすいので病気の発見が困難である事場合もあります。


葱の黒腐菌核病は収穫ゼロになる程の大きな被害をもたらす葱の重要病害です。

現時点の農業分野でもこの病気の発生後対処療法はこれといって手が無い。という所で止まっていましたが、

土壌のpHが極端に低いと発生が助長されるという特徴があるのでそこの原因を知りその隙を突くという対処を考えてみました。

それと、丁度1年前 アフェットフロアブルに黒腐菌核の登録がおりたので灌注での使用での対処を合わせて実行して貰いました。


黒腐菌核をもたらす微生物はpHを下げる事で自らの繁殖に適した環境になる。 特殊な酸を放出しながらpHを下げていくようです。

こんな研究もあったようです。 

11月定植時に石灰を多用11月~2月の土壌pHを7.0に保った所 黒腐菌核病多発で収穫が殆ど出来ない区間での収穫率が

(3%~24%)に増加したという。

石灰を多用すると今度はまた違う問題が山ほど出てきそうなので、単純に土壌にある程度施しても問題の出にくい資材で勝負しました。

 

 重炭酸カリウムを使用(サンパワーカリ) pHを上げカリを補給 

あと、数種類の資材を使用した所。 

ほぼ100%の収穫迄いけました。   


これは革命に近い現象が起きたと思っています。

この技術はブログではここまでにしておきます。

相手は生き物なんであちらも進化する事もあるでしょうが、病気の特徴を知り、そしてしっかりその対処を考えていけばまだまだ技術の進展は続いていくんだと実感しました。

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