京都農販日誌

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㈱京都農販・サンリット・シードリングス㈱ 育苗試験の途中経過

2021/06/04


㈱京都農販・サンリット・シードリングス㈱ ネギ栽培検討会で実地試験を開始しましたの記事で紹介しました育苗試験が一ヶ月経過しました。

興味深い結果が見え始めましたので、途中経過を紹介します。


育苗試験の概要は、今まで蓄積したデータからネギの生育に最も良いと予想される培土の生物性の設計を行っています。



左が試験区の苗で、右が比較区の苗になります。



試験区の苗の根が太く長く伸長しています。

発根促進に関する新たな技術の誕生の可能性が見えてきました。




生育状況の確認と発根促進に関することの記事でも触れていますが、当社で栽培で最も重要視しているのが初期生育時の発根です。

栽培序盤でとにかく根の量を増やしておけば、収量が増えるのはもちろんのこと、

・定植を前倒し出来る

  →苗の管理に要する人件費等の削減

  →苗生産のローテーションがはやくなる

・定植後の活着がはやくなる

  →欠株の植え直しのコストの削減に繋がる

・微量要素の吸収が改善され、虫による食害や病気の被害が軽減される

  →栽培で(人件費以外で)最も高コストの農薬の散布量の削減に繋がる

・猛暑や極寒に強くなり、周辺のほ場の作物の生育が遅い間でも成長して、周りよりもはやい時期に出荷できる。

・畑に置いておける期間が長くなり、周りが収穫や出荷ができなくなった時期でも出荷できる。

  →出荷の前倒しや、後半の出荷は利益率が高くなる傾向がある。

  →天候不順の年に安定的に栽培と収穫が出来ると強い。

等の良い事があります。


現在検証中ですが、根から感染する病気をブロックできる可能性もあり、更なる生育促進も期待できます。


引き続き、実際の栽培で今回の技術を活用できるように検証を続けていきます。


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