京都農販日誌

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水田からの転作でマッシュORGと籾殻を併用して良いですか?

2024/05/16



水田から畑作に転作する際に、



廃菌床(マッシュORG)やバーク(ハイブリットORG)のような植物性堆肥と併用して、



籾殻を入れることは有効ですか?という質問がありました。


水田から畑作に転作する際の注意すべき点から、籾殻の併用が有効であるか?を考えていきましょう。




今回の内容を読み進める前に、籾殻は純植物堆肥に該当しますか?を一読しておくことをおすすめします。


水田から畑作に転作する上で注意すべき箇所は下記の二点になります。

  • ・稲作時の入水で蓄積した粘土鉱物による土の重さ
  • ・稲作時に水漏れをしないように形成された鋤床層

水田と畑作で大きく異なる箇所は



発根の為にどれだけ土に酸素を入れられるか?で、土を軽くするかが最重要課題となります。

土を軽くするということは、土の物理性と化学性を高めることに繋がります。


水田は稲作中の水持ちを良くする為に、低いところに位置していることが多く、大雨の日には



畑に大量の水が入り込み、作物が酸欠状態になり生育が著しく阻害される事が多々あります。


排水性を高める手段として有効な手の一つに



緑肥がありまして、緑肥による物理性の改善の効果を高める為に事前に物理性を高めるための堆肥の施肥がありますので、土を軽くすることの重要性がわかります。

緑肥を利用する前の注意事項をまとめました




今回の内容で一点程注意があります。




地域によっては稲作時の川からの入水をしても粘土鉱物が蓄積していない田があります。

砂質土壌の地域の水田等です。


このような田では籾殻を併用することで土が軽くなりすぎ、土が水を保持できなくなるという症状に陥る事があります。


転作時の植物性堆肥と併用して籾殻を入れるのは、土をしっかりと見て、土の重さを改善すべきか?を熟考してから行いましょう。

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