京都農販日誌

京都農販日誌

畑の草で作土層の深さを予想する

2025/03/17

畑の作土層の深さを調べる時に生えている草を抜くとわかるという話があります。

今回はハンドオーガーという土壌を掘削するための道具を用いて、上記の内容の検証をしてみます。


先にハンドオーガーについてですが、



のようにしてハンマーで叩きつけると、




のように作土層の深さや硬盤層を目視で確認するための道具になります。

余談ですが、上の写真のように土の状況が明確なものを見て感動しました。




畝の上で背丈が高く目立っている草を抜いてみます。

春であればアブラナ科のナズナやタネツケバナのような直根性の草、秋であればイネ科のエノコログサ等がおすすめです。

※注意として、マメ科のセスバニアのような強靭な根を生やす草は硬盤層を貫いてしまうことがありますので、栽培している作物と同等以下の草を選ぶと良いです。


周辺を掘らずに草のみを手で抜くようにしてみます。

※根を切らずに草を抜くことができないのであれば、物理性の改善を行ってください。

微生物資材に頼る前に意識してほしいこと


極力根を切らずに草を抜いて、オーガの掘削したものと並べてみます。

※今回はアブラナ科のタネツケバナを抜きました。



主根が硬盤層付近まで伸長していましたので、今回抜いたタネツケバナの主根が作土層の長さということになります。

草をいくつか抜いてみて、あまり伸長していない草もありました。

この場合は、最も主根が長かったものを参考にして良いです。


根を抜いた時に長さの他に根の白さも確認しておくと良いです。

発根のストレスが高い土では、根の色が褐色になる傾向があります。

根が綺麗な白である程、発根のストレスが低い環境であることがわかります。


他に写真はありませんが、硬盤層を貫くことができる根を持つ植物を抜いた時に根に付着した土を確認してみると、深いところの箇所の土の色が違う事があります。

明らかに色が違う土が付着していた時は硬盤層を貫いた可能性があります。


関連記事

物理性の改善の為の緑肥選び

一覧に戻る

お問い合わせ

弊社へのご相談・ご質問は
こちらからお問い合わせください。

お問い合わせはこちら