京都農販日誌
苗半作
2015/08/10
苗半作と言われますが
試験的に農業を始めてみてより強く確認出来ました。
路地で土の上に直接置いている為に渇きに強いが、反面湿気は溜まりやすい。作業効率の悪さがあるが根を巻かせる事が出来れば雨風にもある程度揉まれてストレスに強い丈夫な苗が出来ると思っています。
強い日差しやきつい雨は寒冷紗で助けてやれば結構大丈夫なもんです。
寒冷紗のかけっ放しは軟弱徒長や根腐れの元になるので季節ごとの日照時間、温度を考えて太陽の角度に合わせて防ぎたい時間の太陽を直接苗に当てないようにずらしてやります。
ハウスの内張りのような感じですが、原始的で手間がかかる為数千枚苗の管理だと大変です。
温室での管理は冬場、生育温度を暖房機や内張り保温等で生育適温に近づける事が出来て逆に夏は高温をハウスに送風機、内張り遮光、換気やミストで上がりすぎる温度を少しでも低くしてやり生育適温に近づけます。 色んな手が打てるし、ベンチを組んでその上に苗を並べる為に作業効率が良いですが温度管理や水やりは難しく、施設自体にコストがかかる栽培だと思います。
畑に直播する苗の作り方。 水をやっていれば極端に乾きにくく作りやすいですが定植時に一度抜いてからまた植えなおす為に手間がかかり、機械植えは出来ません。
どの栽培方法でも苗の育ちやすい条件は同じです。 現場でそこに向かって手を加えてやる。
肥料より先にくるのは環境作りが一番だと思います。
秋作では特にセルの穴数が違う、1穴の土の量が僅かに違うだけで収穫日数は数週間違ってくる。 そこを読んでセルを(ポットも同じ)巧みに変えて作に挑んでいる農家さんもいます。
実際素直に根を巻かせて適期に定植した苗と、妥協してひねた苗(適期を逃してその後管理が不十分な苗)では畑での手間のかかり方と生育の速さや揃いが全く違いいます。
土壌の条件 物理性(排水や土の比重) 化学性(無機、有機、肥料のバランス) 生物性(ミミズ等小動物や微生物)これもやっぱり大事だと感じてますが
苗半作はやっぱり間違いないっ!と思います。