京都農販日誌
和歌山県海南市でミカンの草生栽培に挑戦している方の園地を見学しました
2023/06/29
和歌山県海南市でミカン栽培をされているマルヨ農園様の園地に行ってきました。
こちらの園地ではミカン栽培の管理コストの削減や品質向上の為に様々な緑肥を栽培し草生栽培を研究されていまして、研究の成果は日本雑草学会で発表されています。
今回は学会で講演されていました除草管理が発生しない緑肥の組み合わせで草生栽培の園地を見せて頂きました。
マルヨ農園様では一般的に用いられる緑肥は試されているのはもちろんの事、
乾燥期で有益になりそうなイワダレソウといった園芸品種も試されており、作物と草の受光や土壌水分等の競合の観点で知見が整理されていました。
他に草生栽培の組み合わせ毎に簡易的な土壌微生物の分析も行っており、有益な知見がたくさんありました。
今回の見学ではミカン栽培で木を植え続ける為、根元の草も多年草を用いていて、ここでの知見をそのまま野菜の栽培で活かす事は難しいですが、土壌微生物の分析の結果は活かす事ができます。
緑肥を利用する時は一種類になりがちですが、複数種を混播することで、土壌の微生物層の多様性が増し、有益な成果に繋がる可能性が高くなります。
マルヨ農園様もおっしゃっていましたが、毎年の異常気象により年々栽培が難しくなっています。
異常気象に対しては草生栽培が有効な手段の一つであることは間違いありませんので、緑肥の組み合わせの知見は大きな価値があります。
今回得られました知見を有効活用できるように努めます。
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