
京都農販日誌
石灰過多の土壌への対策
2026/03/24

栽培が不調な時は亜鉛に注目しましょう等の記事で秀品率を高める為に石灰(カルシウム)過剰の状態を解決しましょうという内容を記載しています。
石灰過剰の状態を解決する為には、
・植物性堆肥等で物理性の改善を行う。
・緩衝性が十分高まった土壌では栽培開始前に慣行的に行われる石灰の施肥を行わない。
・緩衝性が高まっていない土壌では栽培開始前のpH調整で塩基性の苦土肥料等を用いる。

・乾燥した日に土表面に白い粉が現れた時は、土表面から白い粉を取り除く。
・栽培中に石灰の成分を効かせたい場合は、クエン酸等の有機酸を散布して石灰を溶かして効かせる。
といった方法で石灰値を減らしますが、これでも長い間の栽培によって蓄積した石灰が正常値になることはなかなかありません。
このような状況でどのような手を打てば良いですか?という質問がありましたので、今回は石灰過剰について触れていきます。
土壌中に施した石灰は作物や周辺の植物が利用するだけでなく、土壌にいる生物が利用しています。
石灰を利用して殻を作るダンゴムシ等でしょうか。
ただ、ダンゴムシは作物を食害することがあるので、あまり増えて欲しい生物ではありません。
そんな中で土壌中で石灰を大量に用いた反応というものがありまして、この反応を上手く活用すれば石灰過剰な状態を逆手にとって良い環境を形成できる可能性があります。
その反応というのが、カルシウムによる腐植酸の金属架橋で、

腐植酸の末端にありますカテコール基やカルボキシ基と呼ばれる部位がカルシウムを挟み込むように結合(キレート結合)して、より大きな化合物へと変わります。
※土壌中の金属架橋はアルミニウムや鉄での説明が多く、カルシウムの結合力はこれらと比較して弱いとされています。
※腐植酸の両端に金属と結合出来る箇所があるはずで、多くの腐植酸同士が金属を経て大きな化合物へと変わっていきます。
以上の内容をまとめると、石灰過剰の土壌に対して腐植酸液肥を散布すれば解決するということになりますが、この内容に対して更に質問がありました。
腐植酸液肥に含まれている腐植酸量で良いのか?
散布する時に更に薄めてから施肥をするので、石灰過剰に対して本当に有効なのか?
上記の内容はまさに指摘の通りで、石灰過剰の解決で腐植酸液肥を使うのは金額の負担が大きいです。

ハイブリットORGバークのような固形で石灰値が少ない植物性堆肥を施肥して土壌中に既にある石灰(カルシウム)を回収していくことをおすすめします。
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