お役立ち農業辞書
有機質肥料としての魚粉(魚粕)の特性
ニシンやイワシなどの魚を煮て脂肪を抜き,乾燥させたものを
一般に魚粉(魚粕)と呼んでいます。
有機質肥料には大きく分けて,動物由来のものと植物由来のものが
ありますが,魚粉(魚粕)は動物系有機質肥料の代表と言えます。
その成分量はおおよそ,
窒素7~9%,リン酸4~9%,カリ1%
で,窒素分とリン酸分が多くなっており,カリはほとんど含まれていません。
そして,魚粉(魚粕)は窒素分もリン酸分も比較的速く効き,元肥でも追肥
でもどちらでも使えます。
また,タンパク質が豊富なため,微生物の分解後アミノ酸としても吸収され,
果菜類などは味が良くなるとも言われています。
更に,魚粉(魚粕)は米ぬかなど他の有機質肥料と混ぜると有用なボカシ肥に
することもできるなど,すぐれた有機質肥料の一つと言えます。