お役立ち農業辞書
有機と無機,肥料としての効き方
無機肥料は無機化合物が水に溶けてイオン化することで植物から吸収されます。
例:硫安(硫酸アンモニウム)
※2NH4+は植物に吸収され,SO42-は硫酸根としてほとんど土壌に残る。
無機肥料を雨が降る前に与えるのはこのためです。
一方,有機質肥料は有機化合物が,微生物によって分解(アミノ酸などに)されることで,植物が吸収できる形態になります。
タンパク質を例にすると,
タンパク質→アミノ酸→尿酸→尿素→アンモニア→亜硝酸→硝酸
のように,どこかのタイミング(主に太字のところ)で植物に吸収されます。
※有機質肥料も最終的には無機質になります。
圃場に肥料分として投入する時には,無機肥料については「どのように水に溶けるか」に注目し,有機質肥料については「何の微生物にどのように分解されていくか」に注目する必要があります。