
京都農販日誌
夏期の葉物野菜の栽培で肥培管理で食感を柔らかくすることは出来るか?
2025/11/08

夏期の葉物野菜の栽培で食感が良くなるような肥培管理はありますか?という質問がありました。
夏期の栽培で食感の向上に直接繋がるような報告は見当たりませんので、食感が低下する要因を潰すという方向で考えることにします。
食感が悪くなるというのは、葉物野菜であれば筋っぽくなることがあります。
筋っぽくなる要因はいくつかあるかと思いますが、真っ先に思い付くのが、葉内での植物繊維(セルロース)や木質成分(リグニン)の割合の増加と、酸化による細胞の硬化が考えられます。
前者のセルロースやリグニンの増加は、乾燥状態が長く続くと乾燥ストレスによりリグニンが増加する可能性があります。
リグニンが植物を乾燥から守る - 国立大学法人 東京農工大学

乾燥ストレスを軽減させるには、土の保水性が重要になりますので、植物性堆肥で物理性の向上を行えば、夏期の猛暑による食感の低下を軽減できるようになります。
後者の酸化ストレスですが、葉で抗酸化作用を持つ化合物が増加により酸化による葉の硬化を軽減することが考えられます。
葉内で抗酸化作用を持つ化合物を思い浮かべてみますと、ビタミンC(アスコルビン酸)とグルタチオンが挙がります。
ビタミンCは健康分野で有名なビタミンですので、この場では触れません。
グルタチオンですが、アミノ酸のグルタミン酸、システインとグリシンが繋がったペプチドになりまして、葉を構成する細胞内で重要な抗酸化作用を持つ化合物になっています。
このグルタチオンですが、アミノ酸液肥の葉面散布で合成量が増える可能性がありますので、アミノ酸液肥により食感が高まる可能性もあり得ます。
アミノ酸液肥の余談ですが、アミノ酸にはグルタチオンの合成に必要なアミノ酸の他に、葉に水を溜め込む際に重要なプロリンというものもあります。
※植物の乾燥ストレス耐性が向上する新しい技術を開発 - 理化学研究所の補足説明の箇所に耐乾性としてのプロリンの記載があります
葉に水を多く溜め込むのも、張りという視点で食感を高める要因に成り得ます。
以上の話で夏期の葉物野菜栽培で保水性を高める土作り + アミノ酸液肥の葉面散布で食感が向上する可能性が見えてきました。
保水性を高める土作りには、植物性の堆肥を多く施肥する必要があり大変です。
土に水が常にある状態になれば食感の低下を軽減できますので、


夏期の栽培では高吸水性樹脂のEFポリマーを利用して、土の保水性を高めることも有効です。
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