京都農販日誌

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火山灰とはどんなもの?

2025/03/26

ニュースを見ている時に火山灰に関する内容があり、火山灰は木や紙の燃えカス?といった表記が目に付きました。

大規模噴火時に「火山灰警報」導入を提言へ 気象庁検討会 | NHK | 気象


栽培に関わる方は火山灰土壌という事で馴染があると思いますが、火山灰の実体に関しては丁寧に観察された事がない方が大半かと思います。



以前、鹿児島県の桜島周辺に訪れた際に火山灰を購入しましたので、中身を接写で撮影してみます。





火山灰は有機物の燃えカスではなく、黒や透明の小石の集まりでした。

火山灰の中には苦土(マグネシウム)、カリやマンガン等の微量要素を含む造岩鉱物や火山ガラスが含まれており、これらの鉱物は風化することで腐植の蓄積に関与する粘土鉱物へと変成していきます。

※輝石等の有色鉱物は2:1型粘土鉱物のモンモリロナイトになり、火山ガラスは非結晶質のアロフェンになり、どちらも黒ボク土の形成に関与します。

※火山灰を構成する造岩鉱物の構成は地域によって異なります。

地質図から訪れたことのない遠方の土質を予想する1

京都には腐植を入れるだけで良い土はありますか?


鹿児島県の桜島付近では火山灰の処理に困っているそうですが、関西の土質で栽培している身としてはとても欲しい資源になりますので、捨てるのに困っている程の量があるとはなんとも羨ましいところです。

運送費で赤字が出ないのであれば、積極的に活用していきたいところです。


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