京都農販日誌

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ジャンボタニシ対策の植物性有機物の蓄積

2025/06/11


ジャンボタニシが多くて困っているという相談がありました。

今回の相談はよくよく内容を確認してみると興味深い話がたくさんありましたので内容を整理します。


最初に状況ですが、田が2反あり、田は隣同士で連続しています。

早速興味深い話で、ジャンボタニシに困っているのはこのうちの一つで、昨年までは耕作放棄地で今年から稲作を再開しています。

※困っていない方の田はジャンボタニシがいないわけではなく、個体数が明らかに少ない状態


位置的には、ジャンボタニシに困っていない方が上流で、困っている方は下流になります。

今回の話であれば、困っている方の田ではジャンボタニシは越冬していないはずなので、すべて上流からやってきたことになります。


困っていない田(上流)と困っている田(下流)で大きな違いは、



積極的に植物性有機物が蓄積するように仕掛けていまして、年々土が柔らかくなっている田になります。


ジャンボタニシの弱点は稲作で酸化還元電位を意識してジャンボタニシの被害を軽減するの記事で記載しました還元された鉄になりまして、還元鉄を摂取したジャンボタニシは弱体化するという報告があります。


還元鉄はタンニン鉄でよく見聞きすると思いますが、植物性有機物のうちポリフェノール(タンニン)と土壌中の鉄が反応すると鉄は還元されます。

タンニン鉄を利用して秀品率を上げる


上記の内容を確証するようなデータがまだありませんが、植物性有機物を蓄積しておくことで、トラクタの刃の摩耗が抑えられ、イネの発根も促進して猛暑日に強い株に仕上がることに繋がりますので、植物性有機物の蓄積を視野に入れておいて損はないと思います。


具体的な内容は稲作の省力化と品質の向上を目指してに記載があります。

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