京都農販日誌

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緑肥の効果を高める為に島人グルミンをお勧めします

2025/08/25

微生物資材に頼る前に行っておきたいことの記事でリン酸過剰の状態を改善する事で、微生物資材の効きが良くなるという内容を記載しました。


上記の記事ではリン酸過剰の状態に対して、腐植酸肥料であるフルポン18を紹介していますが、畑を休ませるといった対策が取れるのであれば、



緑肥を利用することをおすすめします。




緑肥による土壌改良を行う場合は、物理性の改善の為の緑肥選び等の記事でも記載していますが、緑肥のタネを撒く前に、次作の土壌改良材として使用予定の肥料や堆肥を前倒しして緑肥を育てる為に施用することが重要です。



理由は緑肥で期待する効果(有機物の増加、物理性の改善や余剰な養分の回収)は発根量で決まる為、発根が阻害される要因である地力の低下や無機窒素が過剰(高EC)な状態は避けなければなりません

※アミノ酸の一部や微量要素の亜鉛が発根の促進に関与する

土を劣化させたままケアしなかったらどうなるのか?


米ぬか等の発根に関するアミノ酸や亜鉛等の微量要素が含まれている有機資材を使いたくなりますが、食品残渣系の有機質肥料では土壌分析で検知できない有機態リン酸の量で避けておきたいところです。

肥料成分のリン(P) - お役立ち農業辞書



そこで緑肥の元肥でおすすめなのが、アミノ酸肥料の島人グルミン(商品の紹介ページは準備中)になります。

※島人は「しまんちゅ」と読みます。


島人グルミンはNPKが10-0-4になりまして、窒素(N)の10はほぼ有機態窒素のアミノ酸になります。

肥料成分の窒素(N) - お役立ち農業辞書

リン酸過剰問題を緑肥で解決する時に意識すること


この肥料で有り難いのが、発根促進の機能を有するアミノ酸が豊富に含まれつつ、リン酸値が検出出来ない程小さいという点です。


発根促進を促しリン酸の吸収量を高めつつ、新たにリン酸を投入しないことを意識することで、緑肥の効果は確実に高まります。

緑肥はそれなりの時間がかかる対策になりますので、効果を下げるような事は極力取り除いていきたいものです。


補足1

今回は緑肥の栽培で島人グルミンを勧めましたが、作物の栽培の元肥として施肥しても有効です。


補足2

米ぬかに土壌分析では検知されないリン酸が含まれているのであれば、島人グルミンの方にも検知されないリン酸が含まれているのでは?と疑問になりますが、島人グルミンの製造過程で微生物による発酵と濃縮の処理があり、処理の途中で有機態リン酸の無機化され検知されるリン酸に変わっています。


この状態でも島人グルミンのリン酸値が低いので、検知されないリン酸は少ないと判断して良いでしょう。

※造粒の際に石灰を少量加えていますので、緑肥栽培の物理性の改善の為の元肥で極力石灰を使用しないことをおすすめします。


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