
京都農販日誌
堆肥等の発酵肥料作りでEFポリマーが重宝します
2025/09/26
保水性の向上の資材のEFポリマーには物理性の向上の可能性もあるや養分過剰の畑の土に対してEFポリマーと緑肥の組み合わせをおすすめしますの記事で紹介しています高吸水性樹脂のEFポリマーですが、
EFポリマー 1kg(粒・粉) | 商品紹介 | 株式会社京都農販
米ぬか嫌気ボカシ肥等の発酵肥料作りで重宝していまして、今回はその内容を紹介します。
米ぬか嫌気ボカシ肥は米ぬかを主の材料としまして、
油かすや有機石灰といった有機質肥料(有機物)を混ぜて、密封容器に詰め込み、極力空気が入らないようにして嫌気発酵を行って作ります。
米ぬか嫌気ボカシ肥で記載しましたが米ぬか嫌気ぼかし肥作りで水分調整が難しく、水分が少ないと発酵が行われず、少しでも多いと腐敗して悪臭が発生します。
なので、ボカシ肥の材料はしっかりと水気を切った乾燥したものを使います。
米ぬか嫌気ボカシ肥の材料でポリフェノールが豊富に含まれている紅茶粕を混ぜたいとします。
紅茶粕はどれ程の水分量であるかわからない為、未乾燥のものを混ぜる時は全体の水分量に影響を与えない極少量のみの配合になりますが、
EFポリマーを混ぜる事で、ポリマーが紅茶粕の水分とそこに溶けた養分を吸収してくれます。
面白い事にEFポリマーを米ぬかボカシ肥の材料として加えると、都合よく水管理をしてくれて、EFポリマーの周りから良質な発酵が始まります。
EFポリマーは植物の水溶性の繊維であるペクチンが主成分になっていて、嫌気発酵では酪酸メチルといった良い香りの主原料になる可能性もあります。
先程の紅茶粕とEFポリマーの写真ですが、米ぬか嫌気ボカシ肥に限らず、
飲食店、ホテルや食品加工工場で発生する食品残渣の堆肥化でも重宝する可能性があります。
食品残渣の堆肥化の最初の過程で水分が多いと、悪臭が発生したり、うまく発酵が開始しないという事で水分を飛ばす為の処理が必要になります。
ここでEFポリマーを使用することで、悪臭の要因ごとEFポリマーに水分を吸収させることで消臭しつつ堆肥化の過程を短縮する事が出来ます。
EFポリマーは主成分がペクチンで有るため、吸水したEFポリマーを混ぜたまま堆肥化を続ける事で堆肥の保水性の要素として追加されることになります。